カールスルーエNo.9

 住宅団地内のコミュニティの状況は、住民の方たちとお話ししたわけではないので良くわかりません。ただ、下の写真のように窓に花を飾るとかして居住者が自分たちで居心地の良い環境をつくる努力をしています。このような光景をみると機能主義建築は、居住者たちに白いキャンバスを提供し、居住者たちで居心地の良い空間をつくるような仕掛けを作り出しているような気もします。無機質とかいう批判もありますが、基本的な居住性能を確保した住宅であるならば、デザイナーの過剰な介入よりも、居住者の手の加える余地がある方が人間的な建築かも知れません。