「東日本大震災復興まちづくりセミナー」のお知らせ

東日本大震災復興まちづくりセミナー」をお知らせいたします。
先日刊行されました「季刊まちづくり 32号」、必読ですよ〜!

季刊 まちづくり 32

季刊 まちづくり 32

セミナーの開催内容は下記にの通りです。
ふるってご参加ください!

東日本大震災復興まちづくりセミナー 「暮らしと産業の再生に向けて」
(三井所清典、富田宏、後藤春彦 他)


【趣旨】
 東日本の人々の生業とくらしが奪われたあの日から半年がたち、その衝撃と慟哭を目の当たりに呆然と立ち尽くしながら、私たちが「季刊まちづくり」に報告と考察を書き終えてからも、既にかなりの時間が過ぎました。
 そして今、被災地では復興に向けて話し合いが本格的に始まっています。
 そこで、最新の状況を紹介するとともに、さらに一歩進め、復興に向けた具体的な議論と提案を行いたいと思います。
 なお限られた時間で議論を深めるために、季刊まちづくりで報告・考察した内容の紹介は最小限に留め、新たな問題提起と議論の時間をたっぷりととりたいと思います。
 是非、「季刊まちづくり32号」をお読みのうえ、ご参加ください。


○日時・場所
 2011年10月1日(土)12時45分〜18時00分(12時30分開場)
 早稲田大学理工学部55N第二会議室
 会 費/無料、定員60名(先着順)
 問い合わせ先/学芸出版社編集部・前田裕資
  (maeda【A】mbox.kyoto-inet.or.jp)
   ※上記アドレスの「【A】」を「@」にかえてご連絡ください。)
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
○主要プログラム

第1部 木造仮設の成果と木造復興住宅への展望
(12時45分〜14時45分)


現在、仮設住宅の建設がほぼ完了し、数多くの仮設住宅が木造でつくられ、またその質も本設住宅に値するものもできている。資源循環、被災者支援の観点から、仮設から本設への連続的復興に向けて更なる展開が期待される。一方、現地では改修工事が始まり、後背の安全な土地では住宅再建も始まりつつある。震災復興では、膨大な量の住宅再建需要が一度に発生するため、地場の工務店や大工など、これまで地域の住宅生産を支えてきた供給体制だけでは、再建が間に合わず、結果として大手中心の住宅再建が進み、地域の「生業の生態系」が途切れてしまう。東日本大震災における木造仮設住宅、住宅再建支援の議論を通して、地域の復元力のある復興について、会場も交えて議論を深め、その取り組みの輪を広げていきたい。

 1 東日本大震災での木造仮設住宅建設の一連の取り組み
    三井所清典/アルセッド建築研究所芝浦工業大学名誉教授
 2 山古志での復興住宅の取り組みから
    益尾孝祐/アルセッド建築研究所
 3 東日本大震災への復興住宅の提案
    武田光史/アルセッド建築研究所
 議論:
  参加者 三井所(前掲)、益尾(前掲)、武田(前掲)、会場の皆様


第2部 中小漁村集落の生業と暮らしの再生
(15時〜18時)


季刊「まちづくり」執筆後、各方面からさまざまな提言や構想が世に問われると同時に、被害の実相と再生に向けた現実的な課題も霧が晴れるように見えてきた。すでに動き始めた漁村現場の再生選択のかたちはひとつではないし、全く再生への光さえ見えない漁村もある。私たちは、地域計画に関わる研究者、プランナーの責務として、あれから半年後の今、見え始めてきたものと未だ見えてこないものを見極めながら、鎮魂と夢とリアリズムに裏打ちされた漁村再生のシナリオについて再度議論を深める場を持ちたいと思う。

 1 漁業と漁村(生業とくらし)の再生にむけての論点整理
    富田宏/漁村計画代表
 2 浜々の特性で湧き上がる漁村集落の再生の今と課題
    佐藤宏亮/早大助教
 3 水産業を復活させる絆づくりの今と課題
    田邊寛子/まちひとこと総合計画室代表
   (休憩 10分)
 議論
  コーディネーター;後藤春彦(早大創造理工学部長・教授)
  参加者 富田(前掲)、佐藤(前掲)、田邊(前掲)、会場の皆様

○詳細&申込
http://www.gakugei-pub.jp/cho_eve/1110tomi/index.htm
○参考図書 
『季刊まちづくり32』 http://bit.ly/nta1V2

「季刊まちづくり 32号」をご覧ください!

季刊 まちづくり 32

季刊 まちづくり 32

「季刊まちづくり 32号」が刊行されました!
まち活メンバーも多数?ほとんど執筆しています。
かなり充実した内容です。ぜひ、今後の議論にお役立てください。
これに関連してセミナーも開催されます。

特集 東日本大震災 復興まちづくりシナリオの提案 ─市民事業の展開に向けて

PART1 地区再生まちづくりを核とした復興まちづくりの方法と展望
 復興計画は何をどのように実現するのか……佐藤滋

PART2 復興まちづくりデザインの提案
 復興まちづくりの手がかりのために……田中滋夫・阿部俊彦・山田大樹

01 杜の都 海の手からの再生
   ……田中滋夫・柳沢伸也・永野聡
02 中心市街地での活力再編まちづくりにむけて 石巻市の場合
   ……山田大樹・阿部俊彦
03 まだら状被災市街地における連続復興まちづくり 気仙沼市の場合
   ……阿部俊彦・益尾孝祐
04 市民による共同建替え事業を起点に地域社会の新しい関係を再編する復興まちづくりの進め方
   ……岡田昭人・益尾孝祐
05 復興基金を活用した「地域化」させる弾力的支援
   ……内田奈芳美
06 復興まちづくりを支える市民事業ファイナンス
   ……小松俊昭
07 2地域復興まちづくりセンターを構築する
   ……志村秀明
08 浜々の特性で沸き上がる漁村集落の再生
   ……佐藤宏亮・富田宏
09 水産業を復活させるさまざまな絆づくり
   ……田邊寛子・富田宏
10 緑水農住圏の創造 海辺の暮らしと農業の復興へ
   ……有賀隆
11 風土に着目した生業復興と居住地再編
   ……有賀隆・永野聡
12 森と海を連携して再生する地域型住宅の地域循環マネジメント
   ……鈴木進
13 奥州ミクロコスモスの回復
   ……志村秀明
14 集落再生の拠り所としてのまちなかの祝祭空間と祭りの回復
   ……川原晋・岡村祐・野原卓・山崎義人
15 文化財遺産の再生と復興メモリアル
   ……柳沢伸也
16 歴史的町並みを2次破壊から防ぐ
   ……野中勝利
17 夢を紡ぐ 学生の提案から
   ……柳沢伸也・佐藤宏亮
インタビュー/市民による震災復興まちづくりを支えるNPO制度改革
   ……松原明・編集部

PART3 復興プロセスのデザイン
新たな次元をひらく、石巻復興プロセスのデザイン
   ……真野洋介・東工大真野研究室

PART4 被災地の地域性
漁業と漁村 生業とくらし
   ……富田宏
親潮生態回廊」を構想する 親潮によってむすばれる地域・人びと・風景・生業
 そして復興像
   ……後藤春彦
三陸と海 津波と共存する地域
   ……三宅諭
東北という風土と資源
   ……北原啓司

PART5
東日本大震災被災都市・都市計画カタログ
   ……東日本大震災被災都市・集落図集作成グループ

特別企画/木造復興仮設住宅支援の取り組み
地域の復元力となる木造の住まいとまちづくり
   ……三井所清典
日本のスギで東北の震災復興をはかれ
   ……安藤邦廣
山古志から東日本大震災
   ……武田光史+益尾孝祐
復興にむけた仮設まちづくりの戦略的展開:三陸の被災地を念頭に
   ……小泉秀樹
東日本大震災における復興モデルプランについて
 東北地方太平洋沖地震の被災地を訪ねて第2弾
   ……三舩康道

「まちの保育園」を見学してきました!

練馬区小竹向原にある認証保育園、「まちの保育園」に行ってきました!

サイトウさん、ヤナギサワさんのご家族も参加され、参加者は総勢十数名。
同園の松本理寿輝さんに、今日は園内をご案内いただきました。

「とにかく、余白をつくりたかった。」という松本さん。
広めの廊下や建物間の路地など、ちょこっと広めのスペースが設えられてます。

素材の微妙な違いに気づかせるのも教育方針とのことで、木、レンガ、石などの自然素材を内装にふんだんに使っていました。

松本さんの教育に携わるまでのお話、教育方針をうかがいながらの見学、松本さんの思いがヒシヒシとお話から、実現された空間から感じられました。


見学後には、カフェで美味しいビールとキッシュで昼食を。
このカフェ、保育園に併設されていて、地元の任期のパン屋さんとも提携しているとのこと。保育園のママさんだけでなく、地域の憩いの場として近隣の方々が利用されているようです。
ここに来られる方々の目が、おのずと地域の目となって子供たちの成長を見届けてくれるんでしょうね。

お腹と心を満たして、場所を移して、いつもの白熱した勉強会議です。
山田氏の提案で、青空会議室!さすがです。まち活らしい。
象地域設計の栗林さんと野田さんに保育園の事例のご紹介をしていただきました。

まち活メンバーも、ジュニアを輩出しつつある年頃。
保育園や小学校など、これまでとは違った視点も付加され議論は白熱!?
血気盛んな議論のおかげで、蚊が大量襲撃!せっかくのレクチャーもままならないので、一先ず我がまち活軍は屋内に撤退しました。

近くの喫茶店を見つけ、さっそく退避、退避。
続きの議論では、中村勉事務所の津久井さんに初等学校の事例をご紹介していただきました。

今回の「まち活子ども企画」はこんな感じでした。
朝会でしたが、1日を有意義に使っているようで、いいですね。
(寝坊に注意したいですが(笑))

早稲田まちづくりシンポジウム2011 結果報告

さて、先日行われましたシンポの結果報告です。

個人的には、例年よりも人が多くて冷静な熱気にあふれているように見受けられました。

以下に、今回、「まちかつ」メンバーからオーガナイザーやプレゼンテーターとして参加した、柳沢・益尾からの感想を掲載します。皆さんはどんな感想を持ちましたか?

柳沢感想

7月3日早稲田まちづくりシンポジウムは、例年以上に収穫を感じたシンポジウムだった。
印象に残った話が2つある。 
 国交省の役人さんが、「風景の再生なんて被災者に受け入れられるのか?」と最初は疑念を感じていたにもかかわらず、地元NPOの方や他の登壇者 の熱いメッセージを聞いて、最後は好意的な姿勢に転じていたことだ。「風景の再生」がハードのみならず生業や暮らしや文化などの再生にもつながる ことを、様々な人が熱く語っていた。
 もう一つは、港湾計画に詳しい日大の岡田智秀先生による海岸防護思想に関わる話だ。我が国では海岸線の範囲で海の猛威を抑え込むという思想が基 本となっているため、防潮堤のような防護施設が大型化しているという。一方、ハワイなどでは、自然地形や海岸林を防護施設として利用しつつ、でき るだけ後背地に定住地を誘導し、海岸構造物を最小限に抑え、面的かつ複合的まちづくりを行っているという。我が国では港湾、土木、農業が縦割り行 政によって分かれているために、面的かつ多元的な防災思想が育たない。復興まちづくりにおいては、もはや縦割り行政などと言っている場合ではないことを強く認識した。


益尾感想

昨日のシンポジウム、お疲れさまでした。復興に関するシンポジウムの中でも、一歩踏み込んだシンポジウムだったと感じています。

上島先生が、「風景というのは地元にとって本当に必要なことなのかどうか?」という議題定提起を出されていましたが、地元の方々の反応、そして、シンポジウムでの議論を経て、最後に、冷静ながら、大変熱いメッセージを伝えられていたのが、大変印象的でした。

現状では、単純な基盤整備と無骨な擁壁、長大な防潮堤ができて終わりといった美しさからは、最も対極にあるような流れができ始めているように感じていますが、昨日のシンポジウムがそのベクトルを修正するような、多様な運動に繋がっていければと思います。

私も、復興に向けて希望をもって取り組みを始めようとしている市民を支援し、昨日の運動をより実践へと展開できるよう、尽力していきたいと思います。今後ともよろしくお願いいたします。

早稲田まちづくりシンポジウム2011

皆様、今週末に開催される、早稲田まちづくりシンポジウム2011のお知らせです。


「まちかつ」メンバーも、オーガナイザーやプレゼンテーターとして参加します。


題名 : 風景の再生へ ―復興への道を歩む今、見えるものー

日時 : 2011年7月3日(日)  

場所 : 早稲田国際会議場


プログラム

第19回 早稲田まちづくりシンポジウム

地震津波によって一瞬にして変貌してしまった地域。そこにくらしてきた人々は言うまでもなく、訪れた人、報道映像に接した人たちも、皆その姿に打ちのめされました。その一方で心を打つ光景も数多く報告されています。被災地は風景というものに深い問いかけをし続けています。そしてまた現在、様々な人たちが復旧と復興に取り組んでいます。それらは、このあまりにも深い傷を負った風景の再生につながる行為であるといえます。
今回の早稲田まちづくりシンポジウムは、復興への長い道のりのなかにある今、風景をひとつの切り口として、私たちのまなざし自体を見つめ、さらにまなざす先の可能性を描きながら、様々な思いを胸にした人々による創発的議論の場となることを期待しています。



プログラム (敬称略)


Part1:被災地が風景に問いかけるもの

 10:30-10:40 開会挨拶 佐藤滋  (早稲田大学 教授・都市地域研究所所長)
 10:40-10:45 主旨説明 佐々木葉  (早稲田大学 教授)
 10:45-11:15 基調講演1 篠原修  (エンジニアアーキテクト協会代表)
 11:15-11:45 基調講演2 後藤春彦  (早稲田大学 教授)
 11:45-12:30 討議  篠原修・後藤春彦・佐々木葉

 12:30-13:30 休憩 & 学生演習作品パネルセッション



Part2:復興への道のり−今見えるもの、その先に描くもの−
13:30-15:30 3会場にて分科会形式

分科会1:記憶の継承を手掛かりとして  オーガナイザー:柳沢伸也(やなぎさわ建築設計室)
プレゼンテーター 鰺坂徹  (JIA再生部会長・三菱地所設計)
岡田智秀 (日本大学 准教授)
兼子和彦 (東京建設コンサルタント)
コメンテーター 有賀隆  (早稲田大学 教授)

分科会2:美しいくらしと生業の風景へ  オーガナイザー:田邊寛子(まちひとこと総合計画室)
プレゼンテーター 道合勇一(NPO法人体験村・たのはたネットワーク・田野畑村明戸地区自治会長)
三宅諭  (岩手大学 准教授)
益尾孝祐(アルセッド建築研究所
コメンテーター 上島顕司(国土技術政策総合研究所)・早田 宰(早稲田大学 教授)

分科会3:メディアとしての風景の可能性 オーガナイザー:佐々木葉(前掲)
プレゼンテーター 北澤聡宏 (国際航業?)
福屋粧子 (東北工業大学 講師)
コメンテーター 石川初(ランドスケープデザイン)・島津翔(日経BP)


16:00-17:20 統括議論 大ホールにて各分科会の報告を兼ねた全体議論
コーディネーター 佐藤滋(前掲)  各分科会より数名ずつ登壇


17:20-17:35 閉会にあたって 総括と展望 
戸沼幸市 (早稲田大学名誉教授・早稲田都市計画フォーラム名誉顧問)


17:40-19:00 懇親会

前沢集落が重伝建になりました。

以前、まち活で紹介した、福島県南会津町の前沢集落が、6月20日、国の重要伝統的建造物群保存地区に正式決定しました。


茅葺屋根の中門造り民家の集落です。


解説

新潟県から広がる中門造り民家の分布する地域において、最東南端に位置し、明治40年に大火で集落が全焼したため、ほとんどが明治40年以降の建物である。そのため、日本の木造住宅文化が最も成熟した時期の建物であり、大変意匠性に優れている。

 
福島県の中では2番目の重伝建地区の選定であり、原発の問題で暗いニュースが多い中、明るいニュースとなると思います。
 
国立公園の尾瀬に隣接し、民家を活用した民宿が数多くあり、岩魚や山菜などの郷土料理がたらふく食べられます。まちづくりをしていると、いろいろな地域で蕎麦を食べますが、この地域で食べる蕎麦が一番うまいのではないかと思います。(中でも湯ノ花集落のいせやさんは究極です。)
福島に行く際は是非足を延ばして頂けると幸いです。
 

レッジョエミリア教育とは。

日曜日の議論で、子育て関連とまちづくりに関する話題がありました。

そのなかで、イタリアの地方都市「レッジョエミリア」の取り組みが面白いとの情報がありましたので、昨晩ネットサーフィンしていたところ、とりあえずこんなブログを発見。

こども×アート×まちづくり

なるほど、まちぐるみでやればこんな雰囲気になるのかと好印象。


皆さん、ご意見や補足説明お願いします。